エポトリート

エポトリート

エポトリート

ゴム表面のエポキシ化によりパウダーフリー・低環境負荷の表面改質を実現。滑り性・非粘着性等のバリア的効果を付与可能です。処理テストもご相談ください。

商品概要

「エポトリート」とは、ゴム表面層を薬品にて湿式反応させエポキシ化する技術です。
従来のゴム製品表面改質にはパウダーやコーティング、塩素処理などが行われてきましたが、作業環境悪化や地球環境への負荷などの問題がありました。

それら問題に対して改善を図ることを主眼として開発されたのが「エポトリート」です。
新技術「エポトリート」を使う事により、パウダフリー、排水等の環境への負荷低減、他素材への移行・汚染の防止なども期待できます。

 

商品の特徴

ゴム製品の表面改質法

ゴム製品の表面を、非粘着性・滑り性・ブルーミング防止などのバリア的効果などを付与・改質する方法と課題を下記に示します。

エポトリートはこれらの課題をクリアして、ゴム製品の表層面に滑り性を与え、パウダーフリー、脱塩素化、シリコンなどへの移行・汚染を防止することなどを可能にする技術です。

方 法 課 題
塩素などのハロゲンを付加反応させる。 非粘着および滑り性の付与については有効であるが有毒なガスによる作業環境の悪化や、排水の処理問題、および 製品化後のハロゲンの離脱などが問題となる。もっとも一般的な手段として多用されている
シリカ、タルク、コーンスターチ類などの粉体を付着させる。 作業工程や使用時などにおける粉塵による汚染問題が指摘され、特に医療分野では、粉体による汚染が様々な感染症を引き起すことがあり、また精密機械や電子部品の分野では製品不良の原因になり、また接着などの工程で接着不良を引き起こすことがある。
シリコーン、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ヒドロゲルポリマーなどによる表面コート。 複雑な工程を経てゴム製品の表面への異種ポリマーなどをコートするので、本来そのもの自体の性質や物性が、ゴム製品そのものに影響を与えたりコートが脱落したりするおそれがある。
特定の有機酸、無機酸などや、プラズマエッチング、あるいはコロナ放電処理など による表面改質。 処理設備の大型化や処理工程が複雑になる。
溶剤処理による表面浄化。 非粘着性、滑り性の付与という目的では十分な効果が期待できない。
温水、微アルカリ、酸溶剤による表面抽出。

 

試験データ
処理方法処理方法 未処理 エポキシ化処理
(PAT304930)
塩素処理 タルク粉処理
表面光沢 ×
粘着性 ※1 65mm 400mm以上 400mm以上 400mm以上
滑り性(角度) ※2 60度以上 32度 32度 28度
表面白化(日数) ※3 3日以上 30日以上 10日
物性データ(MPa)
JIS6301準拠
M100 0.69 0.67 0.67 0.67
M300 1.18 1.23 1.18 1.18
M500 2.18 2.23 2.21 2.18
M700 10.61 10.5 10.0 10.6
引張強度 30.9 31.4 29.9 31.0
伸び 960 980 940 960

ゴム材料
硫黄系前加硫NRラテックスゴム皮膜 ガラス板上に1mm厚の皮膜を作り、常温乾燥後90℃で60分乾燥

※1
JIS Z 0237 ローリングボールタック試験

※2
滑り性の試験方法は、傾斜角度を自由に変えられる台上に 試料を固定し、その上に2gの分銅を載せ、滑り落ちる角度を測定。

※3
通風裡、日陰暴露、30℃、湿度70%においてゴム表面が白化するまでの日数。

エポトリートのよくあるご質問

ゴム表面の摩擦は低減できますか?

エポトリートでゴム表面をエポキシ化できるゴム素材であれば低減できます。
薬液の濃度や処理時間により効果を調整する事も可能です。

 

表面処理効果のある素材は何がありますか?

効果が期待できる素材はNR・NBR・SBR・CR・IRなどのジエン系ゴムです。
ジエン系ゴムの二重結合部をエポキシ化する事で表面改質する技術なので、逆に二重結合を持たない素材に効果は期待できない事になります。

 

EPDMに表面処理効果はありますか?

EPDMは主鎖に二重結合を持たない素材のため表面処理効果は期待できません。
実際にエポトリートをEPDMに処理試験しましたが、変化はみられませんでした。
しかし、プライマーとしての効果は多少期待出来るようです。

 

実際に試料や製品の処理テストをお願いできますか?

有償になってしまいますが、処理テストは行っております。
料金は、試料や製品のサイズにより変わってきますのでお問い合わせください。

 

廃液の処理はどのようになりますか

エポトリートの廃液処理は、通常の廃水汚泥処理法により行います。
<!–

詳細

–>

既存製品に条件を満たすものがない場合は
製品の調整・開発のご対応も承っております。
詳細はこちらからご確認ください。

カスタマイズ・製品開発について